ボリンジャーバンドとは
移動平均に統計学の標準偏差を取り込んだ手法です。比較的多くの投資家が使用している手法ですので、
是非取り入れたい手法の一つです。
ボリンジャーバンドは移動平均に統計的考え方を取り込んだ手法であり、
比較的多くの投資家が使用しているため、株価分析の一指標として、是非取り入れたい。
図に示す通り、計算方法は
標準偏差
をご存知の方であればいたって簡単である。
まず、当日を含むn日(ここではn=25)の移動平均線を描き、その上下に標準偏差の±m倍(通常m=1および2)のラインを描けば良い。
ここで、重要なことは、統計的に終値が、±σあるいは±2σのバンド内に、それぞれ68.3%あるいは95.5%の確率で収まるという
事実である。図を見れは、直感的にこの確率の数値がもっともらしいことがわかる。
また、トレンドが無い場合は±2σで反発しているのに対し、トレンドがある場合はバンド幅が拡大しながら、
±2σに沿って動くことがわかる。小型株では、一時的に±2σを大きく越えることもあるが、このような場合は、
一時的な調整を伴いながら、±2σに沿って動くことが多い。このように、
トレンドがある場合と無い場合の投資方法は全く逆になるので、既に説明した他の手法と組み合わせて使うのが良い。
なお、±σおよび±2σは、株価変動の抵抗として働くことが多いため、
トレンドライン分析
のサポートラインあるいはレジスタンスラインを形成する株価の候補として考えておくべきである。
<参考文献>
- 日本テクニカルアナリスト協会編, 「
日本テクニカル分析大全
」, 日本経済新聞社,2004年8月2日,第1版1刷.
- 林康史, 「
エリオット波動―ビジネス・サイクル
」, 日本証券新聞社,2000年6月1日,改訂新版.
- 「
会社四季報CD-ROM2008年3集夏号
」, 東洋経済新報社.
- アルバート-ラズロ・バラバシ(青木薫訳),「
新ネットワーク思考―世界のしくみを読み解く
」, 日本放送出版協会, 2002年12月,第1刷.
- ジェイク・バーンスタイン(青木俊郎訳),「
投資の行動心理学
」, 東洋経済新報社,2003年8月,初版.
- ピーター・リンチ(酒巻英雄監訳),「
ピーター・リンチの株式投資の法則―全米No.1ファンド・マネジャーの投資哲学
」,ダイヤモンド社, 2002年3月, 第11版.