グランビルの法則とは
グランビルは統計学の移動平均法を株価トレンドを判断する方法として導入し、
200日移動平均線が最も信頼できるとして紹介した。
買い信号・売り信号としてそれぞれ4種類の信号を提唱している。
株h式投資について、初歩から勉強してみたい方は、
株式投資入門からお入り下さい。
米国の証券アナリスト・
グランビル(Joseph E. Granville)が1960年に発表した手法であり、。
買い信号・売り信号としてそれぞれ下記の4種類の信号を示している。
グランビルは、統計学の
移動平均法を株価のトレンドを判断する方法として導入し、試行を繰り返した結果、
200日
移動平均線が最も信頼できるとして紹介した。200日
移動平均線とは、当日を含む過去200日の平均値を日々
プロットした線である。200日は40週であるから、私が主に使用している13週、26週および52週の週足の
移動平均線の中では、
比較的長期に属する。以下、
グランビルの提唱する買い信号・売り信号を示す。
<買い信号>
-
移動平均線が下落後、横這いか上昇傾向の時期に、株価が移動平均線を上抜け場合。所謂、広義のゴールデンクロスである。
-
移動平均線が上昇傾向の時期に、株価が移動平均線を下回った場合。
-
移動平均線が上昇傾向の時期に、株価が移動平均線に向かって下落し、移動平均線の上側で反発した場合。
-
移動平均線が下落傾向の時期に、株価が大きく下落した場合。
これは相場の異常な悲観を意味し、自律反発の可能性を示唆したものである。
<売り信号>
-
移動平均線が上昇後、横這いか下落傾向の時期に、株価が移動平均線を下抜け場合。所謂、広義のデッドクロスである。
-
移動平均線が下落傾向の時期に、株価が移動平均線を上回った場合。
-
移動平均線が下落傾向の時期に、株価が移動平均線に向かって上昇し、移動平均線の下側で反落した場合。
-
移動平均線が上昇傾向の時期に、株価が大きく上昇した場合。
これは相場の異常な過熱を意味し、自律反落の可能性を示唆したものである。
筆者は
グランビルの法則はあまり使用しない。
使用しない理由は、「基準がややあいまいである」ことと、「時間遅れが大きい」ことによるが、
長期投資のタイミングを把握するには十分使用可能であるため、是非覚えておいて欲しい。
<参考文献>
- 日本テクニカルアナリスト協会編, 「
日本テクニカル分析大全
」, 日本経済新聞社,2004年8月2日,第1版1刷.
- 林康史, 「
エリオット波動―ビジネス・サイクル
」, 日本証券新聞社,2000年6月1日,改訂新版.
- 「
会社四季報CD-ROM2008年3集夏号
」, 東洋経済新報社.
- アルバート-ラズロ・バラバシ(青木薫訳),「
新ネットワーク思考―世界のしくみを読み解く
」, 日本放送出版協会, 2002年12月,第1刷.
- ジェイク・バーンスタイン(青木俊郎訳),「
投資の行動心理学
」, 東洋経済新報社,2003年8月,初版.
- ピーター・リンチ(酒巻英雄監訳),「
ピーター・リンチの株式投資の法則―全米No.1ファンド・マネジャーの投資哲学
」,ダイヤモンド社, 2002年3月, 第11版.